<はじめに>本記事は以前運営していたブログで人気があった記事を移行し、若干リライトしたものです。本作は登場人物が多く、関係性も含めて覚えておくのは辛いので登場人物の関係図を用意しています。読みながら参照していただけるとより楽しめると思います。
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概要とネタバレにならない範囲での簡単なあらすじ、良かった点、悪かった点を紹介していきます。
これから読むかどうか迷っている方、参考になりましたら幸いです。
概要
この書籍は、その舞台の脚本となります。
まず第1作目から第7作目(以降「原作」とします。)のように小説形式の書籍ではありませんので注意が必要です。
しかしだからと言って、物語の面白さが損なわれるわけではなく、より情景をイメージしやすくなっていますので、そのあたりの不安は不要です。
2022年夏にはTBS赤坂ACTシアターにて日本人キャストによる公開も予定されており、その予習としても楽しめると思います。(2025年現在でもTBS赤坂ACTシアターにて好評公演中です!)
あらすじ
第7作『ハリー・ポッターと死の秘宝』から19年後の話です。
ハリー・ポッターの次男であるアルバス・セブルス・ポッターとドラコ・マルフォイの息子であるスコーピウス・マルフォイが、逆転時計(タイムターナー)を用いて、第4作『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』でヴォルデモートに殺害されたセドリック・ディゴリーを救いに行く物語です。
過去を少し変えるだけでも未来には多大な影響を及ぼしてしまうので、簡単にはいきません。
その中で、各個人が成長していく物語となっています。
良かった点
・スピンオフではなく第8作目
原作終了後によくあるスピンオフのような物語ではなく、そのまま続きの19年後の世界になっています。
主人公はアルバスとスコーピウスではありますが、ハリーやロン、ハーマイオニーも出てきますし、物語として、原作との整合もちゃんと取れているように感じます。
懐かしさを感じられるフレーズも多々あり、もう一回すべて読みなおそうかと考えるほどです。
・親子の絆や友情を感じられる
ハリーとアルバスの親子の絆や、アルバスとスコーピウスの友情、ルシウスから解放され成長したドラコや、頑固なままのハリー(笑)など、19年という歳月がたち、成長したところ、成長していないところ、物語中に成長していくところなど、原作のイメージをそのまま引き継いだような仕上がりになっています。
・タイムトラベルという題材
逆転時計は初出の魔法具ではありませんが、過去を変えると当然未来も変わるので、元の世界線で生きていた人が死んでいたり、逆に死んでいた人が生きていたりすることになります。
具体的に誰なのかはネタバレになるので書きませんが、この本を読んで一番興奮できるところです。
悪かった点
・この本単体では楽しめない
良かった点の裏返しですが、「第1作から第7作までを読んでいない・観ていないのですが、楽しめますか?」という質問には、残念ながら難しそうと答えないといけません。
楽しめないというか、読んでからの方が100倍楽しめます。
おすすめは映画版→小説版→呪いの子の順番で読むことです。
まず映画版を見て、登場人物のイメージと流れをつかみましょう。
その後、小説版で映画版ではわからなかったところや詳細の確認をします。
順に観る→読むを繰り返し、すべて読み終わったら、呪いの子を読みましょう。
・登場人物が多くてわかりにくい
原作でもそうでしたが、やはり登場人物が多く、読んでいる途中で混乱します。
この人は生徒だっけ?先生だっけ?男?女?などです。
その都度ページをさかのぼって確認するのはしんどいので、家系図・相関図を用意しておきましょう。
さらに今回はタイムトラベル要素も含まれるので、正確に把握していないとますます混乱します。
タイトルに「呪いの子」とあるように、物語を読み終えると判明する本当の家系図はかなりのネタバレを含むので、物語の序盤だけでわかる情報のみで作成しました。
以下参考にしてください。
ハリー・ポッターと呪いの子 家系図・相関図 |
なお脚本だけ読んでも性別がわからなかった人は海外の舞台のホームページのキャストの性別を調べています。
まとめ
話は非常に面白く、ハリー・ポッターをリアルタイムで読んでいた10数年前を思い出せました。
読み終わって、とてもすっきりした気持ちになれました。
シリーズを読んでいた方は絶対読むべきですし、読んでいない方も最初から読むべき価値のある本です。